神様家族最終巻〜たぱり氏の新作に期待
『神様家族』の漫画版の単行本なんだけど、いつも行っている“御用達”のショピングセンターの本屋には置かれていないのか、或いは売り切れているのかはわからないが、そこには全くないのだ。
そう。ちなみに発売日の翌日に入荷するので、仕事が終わって本屋に直行したのは、土曜日の夕方だ。立ち読みをしているうざい連中の合間を縫って探した。今日の収穫予定は、たぱり氏作画の神様家族の第5巻、百瀬武昭氏のマジカノの10巻、光永康則氏の怪物王女の7巻だ。
そこではマジカノと怪物王女は手に出来た。しかし、神様家族だけは何故か、新刊棚にない。不思議だった。
神様家族も、マジカノも、怪物王女も、いずれも鷹嶺的にはメディアミックス、要するにアニメ化から入っていた。
特に『神様家族』は、CS系のアニマックスで随分と喧伝・特集されていたので、鷹嶺もその策にまざまざとかかったクチではあったのだ。
桑島由一氏のライトノベルの大ヒット作と言うことだが、それを知らない個人から見ても、不思議とこの作品は惹かれる。面白いとかつまらないとかではないんだよね。
ドタバタホームコメディと一緒くたにされてもつまらない。何と言っても設定が万能をつかさどる神様。ゴット・ヴィーナスのお話だからか。
神様も人間みたいな感情がある。嫉妬や偏愛。妖艶なママさんが息子・佐間太郎にべったりとか、悪魔に魂を売った天使の娘が、家族になったりとか。
設定は破天荒で実に強制的だ。だが、それがある意味潔くて気持ちがいいんだよね。
主人公は、神様(神山治)の息子・神山佐間太郎。ヒロインは天使のテンコ。そして悪魔の娘・小森久美子。
これだけを言えば何の変哲もないラブコメかと思う。
だが、この神様家族の魅力は、タイトルにもあるように、視点を変えればラブコメにも、ホームコメディにもなる。それほど、登場人物達は魅力があって自由自在に世界を駆け巡っている。
さすがに神様だ―――――と言うか、世界の創造神たる「神様」の家族に視点を当てたという桑島氏のセンスもさることながら、何と言っても漫画版のたぱり氏も実に良い仕事をしてくれたと思っている。
アニマックスでの放映直後に、第1巻を見かけたのは“御用達”の本屋ではない別の本屋。入荷数が少ないのか、いつも発売日直後はほんの数冊しかない。最終巻もその本屋で結局、残り2冊だった。
どこか画一的な日本の漫画の絵柄とは一線を画すたぱり氏のカバー絵に惹かれて買ったのは言うまでもなかった。結構、買っていて失敗は少ないと自負する鷹嶺的漫画眼だが、たぱり氏の神様家族は、クセもない、非常に心が落ち着く内容だった。
最終巻である第5巻は、アニマックスで放映されたアニメ版全12話の後の話と言うことだろうか。個人的にはテンコも好きだが、一度は心離れた小森久美子の実情を知ってからはやはり鷹嶺、 true tearsの湯浅比呂美よろしく、小森久美子がテンコと同列な位置。結婚できるならば、年齢的にお母さんのビーナスだが(笑)
ラブコメと言うよりも、神山家と久美子が、家族として一体化してゆくその絆の強さが、より良く表現されていったと思う。「神様と天使の恋」とオビでは謳っているが、全体的に見れば、それはどうでも良い。その関係こそが最良なり。テンコと久美子に翻弄され、ママさんの巨乳に挟まれる佐間太郎に、男読者は重ねようぞ。
とにもかくにも、たぱり先生、お疲れ様でした。個人的にたぱり先生の次回作に期待してます。
